サピックスの家庭学習において、配布された膨大なプリントをスキャンしてデータ化しているご家庭は多いと思います。
「スキャンしたあと、印刷して紙で解く?タブレットの画面で解く?」という悩みは、効率を重視する中学受験親にとって関心の深いテーマです。プリント複合機は場所を取るので、携帯のカメラとタブレットで済ませているご家庭もあるようですね。
我が家は、(モノグサなどのアプリ学習を除き)書き込む前にスキャンして、印刷した紙で解くことを基本にしていますが、エビデンスに基づいて、どちらが良いのか考えてみました。
思考力を要する「算数・国語」は印刷一択
結論から言うと、算数のテキストや、国語の読解問題は、面倒でも印刷して「紙」で解く方が効果がある可能性が高いです。
空間の記憶が「本番」を助ける:ノルウェーのスタヴァンゲル大学の研究などで示されている通り、人間は「ページのこの辺りにこの条件があった」という空間的な位置関係と一緒に記憶を定着させます。スクロールして画面が動くタブレットでは、この「記憶のフック」が外れやすく、思考が寸断されるリスクがあります。
脳の「熟読・思考モード」への切り替え:東京大学の研究では、紙に書く方が記憶を司る「海馬」がより活性化することが示されました。サピックスの複雑な条件整理や試行錯誤が必要な問題ほど、紙と鉛筆による五感への刺激が、深い理解に直結します。
実際、自分の受験勉強でも参考書の手触りと「◯ページ目の左下の方に書いてあった」みたいな右脳的覚え方してましたよね。
一方で「知識の定着」と「スピード」ならタブレットが優位とのことで、モノグサなどの反復型記憶定着の場合はデジタルが適しているようです。理科・社会の確認問題(一問一答形式)など、短時間で回したいものはタブレットが向いています。
デジタルには、間違えたらその場ですぐ消してやり直せる手軽さがあり、学習のハードルを下げます。タブレット一台で完結する手軽さは、疲れている日の子供にとっては大きなメリットになるでしょう。学習量を確保するという意味では、デジタルのスピード感は強力な武器になります。
決定的な事実:本番は紙
しかし、(将来的には変化の可能性はありますが)中学受験の本番は、鉛筆を握り、紙をめくり、余白に試行錯誤を書き込む「紙の戦い」です。やはり、今の段階では紙の印刷物で家庭学習をすることを基本とするのが良いのではと思います。
普段の学習では、「知識を詰め込む・反復する」のはタブレットで効率化し、「思考を深める・本番を想定する」のは紙でじっくりが良いでしょうね。
この二刀流が、サピックスの膨大なプリントの山を制する、最も合理的で効果的な戦略と言えるでしょう。




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